八月の鯨(The Whales of August, 1987)
主人公は、小さな島の別荘で夏を過ごす老いた姉妹。彼女たちの過ぎゆく夏、過ぎゆく人生を描いた佳品です。
別荘から見える海や月がとても美しい。ですが、俳優陣は、風景以上に一見の価値ありです。
妹を演じたのは、当時90歳のリリアン・ギッシュ。姉を演じたのは、当時79歳のベティ・デイヴィス。
リリアン・ギッシュは、私がこれまでに見た映画でいえば、『国民の創生』(1915年)や『イントレランス』(1916年)、『散りゆく花』(以上、監督はD. W. グリフィス)に出演していて、信じられない位に息の長い活躍をしています。役者はいくつになっても役者なのだと、感じ入ってしまいます。
この戯曲を知ったのは、つい先日、三百人劇場での舞台を見たためです。それで感心したため、映画の方も見てみましたが、結末が両者では全く異なりました。
舞台(つまり、もともとの戯曲)では、姉妹同士が日々感じている嫌な面が衝突しあって結末を迎えるのですが、映画の方は、その衝突を超えた上での希望が描かれています。
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