山口文庫別館(小文庫)・大改造計画進行中
お盆のまっただ中、都内某所にある山口昌男先生宅で、図書の大整理が行われました。
ご存じの方も多いと思いますが、山口先生といえば、本の大収集家です。これまでに収集した本は、公共図書館が一つ建設できてしまう程の量なのですが、その大半は、学長をしていらした札幌大学に「山口文庫」として保管されています。
以前、私も先生に山口文庫に連れて行っていただきましたが、とにかく、
「えっ! この量、ホントに独りで買ったんですかっ!?」
と、あぜーんとするしかない、すさまじさ。。。しかも、あまりにも多岐にわたるジャンル。
とにかく、ちゃんと見るには数日かかり、このジャンルが先生の頭の中でどうつながっているのかを把握するのにはそれ以上の膨大な年月がかかるという。。。
特に、私は小林秀雄の『本居宣長』の本の中に、先生の字で「解釈学」という書き込みがあったのを発見して、シビれました。
この話はさておき、問題は、札幌大学の山口文庫ではないんです。
実は、現在でも先生は、日々、本を買い続け、読み続けていらっしゃるので、ご自宅の収納スペースが限界をとうに過ぎ、どうやったら人が通れるかという生命線にもかかわる状況になってしまったのです。
いわば、「山口文庫」別館の小文庫が、大文庫に昇格しそうな勢い。
なんてったって、これも有名な話ですが、これまでの先生の自宅の本の整理法は、「段ボール整理方式」でした。
つまり、段ボールの中に、ジャンルごとに本を収納し、段ボールの表面に「シュールレアリスム」だの「ガルシア・ロルカ」だの「村山知義」だのとマジックで中身を書いておき、その段ボールを積み上げておくわけです。
でも、あまりにも増えすぎた本のため、一番下の段ボールをとるのが一日がかりの大仕事になってしまいました。しかも、段ボールが重みで次第に崩れてきていて、非常に危ない。
そこで、
「もう、ここは、私がひとはだ脱ぐっきゃない!」
と思い立ち、先生と奥様に「本棚を入れましょう」と提案したのです。
とはいうものの、私ひとりで、どうにかなる量ではありません。
そこに、天の助けか、神の恵みか、はたまた仏の慈悲の顕現か!?
強力な助っ人部隊が登場したのでありました ∈^0^∋
東外大の今福龍太先生とそのゼミの学生さん、そして東京富士大学の岡本慶一先生。ありがとうございます。
五月くらいから、その面々で徐々に山口邸の本を整理しはじめていたのです。そして、ついにこの夏休み、新たに今福先生ご一家と山口ゼミの卒業生の方々、札大の山口文庫・文庫番の小山玲子さんが加わって、第三回の図書の大整理が決行されたのでした。
とくに、山口ゼミの卒業生の方々は、前日から泊まり込みで、夜中の三時までかかって整理していたとのこと。これで、かなりスッキリとしてきました。
本当にみなさん、お世話になりました!! <(_ _)>
ところで、仕事のあと、山口先生の奥様が、「アフリカ・カレー」なるものをごちそうしてくださいました。
奥様いわく、このカレーは、先生がナイジェリアのイバダン大学に赴任していらした時に、現地に来ていたヨーロッパ人がパーティーの時に出していたものを覚えたということです。
グリーンピースご飯に、一度油で揚げた骨付きチキンのカレー。
その上に、マンゴーやピンク・グレープフルーツ、パイナップル、ココナッツの刻んだものなどを、好きなだけのせて食べるフルーティなカレーなんです。
こう書くと、え〜!!
と思う人もいるかもしれませんが、これがなんと、
超〜激ウマ!! \(◎o◎)/!
お昼ご飯を食べてから3、4時間しか経っていなかったので、「お腹がいっぱいで、入らないかも」と言っていた人まで、お代わりしてしまうほど。しかも骨付きチキンがとっても柔らかい。
先生の奥様は本当にお料理が上手です!
今度、作り方をきちんと教わらなくっちゃ!!
ところで、カレーを食べ終わった頃、みんなが歓談している間に、先生の姿がどこかに消え、しばらく経ってから、何か紙のようなものが入っているビニール袋を手に再び現れました。
何だろうと、私はその行動にひそかに注目していました。すると、先生はビニールの中から厚紙を取り出し、まずは今福先生のお子さん二人に、「ほいっ」と手渡したのです。
見ればそれは、紙で作られた鬼のお面でした。
怒った赤鬼や泣いている青鬼、
目をつぶった黄鬼や口がヘの字の緑鬼というふうに、
一つ一つ違った形に違う色が塗られていて、
お面の目と耳のところには穴が空けられるようになっています。
で、このお面、子供だけでなく、大人にも一枚ずつ配られました。
みんな、子供のように大喜び。
私は緑のお面をもらいました。
そこで、みんな、もらったお面の
目と耳に穴をあけ、
耳のところに輪ゴムを通し、お面を被り、
「ガオーっ」、「うひゃーっ」と言い合って、
笑い転げました。
中には、記念撮影をする人も。
ところが、奥様が「こんなの、どこにあったの。よく見つけてきたね」と笑いながら、先生の手元にあったビニール袋を取り上げたところ。
すると、なんとそこには、
「7,000円」という古書店のシールが。。。。(゜◇゜)ガーン
そう、そのお面は、先生によると、ただのお面でなく、明治期から大正期にかけて作られたお宝だったのです!
そうとは知らず、我々はお面に穴を空け、顔にかぶってしまい…… (^◇^;)
ひそかに、自分の空けた穴を塞ごうと、なで回した人が数知れず。。。…>_<…
もちろん、後の祭り。
さすがは先生、お面も、ひと味違いました!
「山口文庫」小文庫・大改造計画はまだまだ続く予定です。
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