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2011年7月の6件の記事

2011/07/26

意外や意外

今回は、前回の「わたしの道具箱 『世界名著大事典』」の補遺です。

先ほど、現在執筆中の本の関係で、『世界名著大事典』の中の、武田祐吉著『古事記説話群の研究』の箇所を読んでいたのですが、最後まで読んだら、

 ひょええええええ  Σ(゚□゚(゚□゚*)

となりました。。。

何にびっくりしたか、記事をクリックすると拡大しますので、

最初から読んでみて下さい。

Takeda


2011/07/22

わたしの道具箱 『世界名著大事典』

Photo 今回の「わたしの道具箱」で取り上げるのは、『世界名著大事典』。

この事典は、項目数が約11,000点、古今東西の、人文・社会・自然科学のあらゆる分野にわたる名著をピックアップし、著者編と書物編に分けて編集、それぞれの本の内容と著者のコンパクトな紹介が書かれています(ただし、この事典が出版されたのは1960年なので、この時までに出版されている本ということになります)。

この事典について私が面白いと思った点について述べる前に、まずはちょっとしたエピソードから始めたいと思います。

かつて百科事典の類がCD-ROMになった時のこと。「これは検索するのに便利!」とすぐに購入。しかし、冊子体を捨てるには忍びず、何かあったら使うだろうと、しばらくの間はとっておき、冊子体とCD-ROM版が自宅に2つあることになりました。

しかし、やはりCD-ROMの便利さには、かないませんでした。冊子体は何年にもわたって広げたことがないし、古書屋に出すにしても二束三文の値段になるのはわかりきっているし、ということで結局、学生にゆずることに。。。

と、いうようなことは、私だけでなく、古い媒体が新しい媒体に取って代わる時にわりとよく経験する事態なのかもしれません。しかし、さすがに便利なCD-ROMも、これだけは、冊子体に負けると思われることがあります。

それは何かというと、ある項目の前後のつらなりに、発想のヒントが隠されているということ。

これについて、今回紹介する『世界名著大事典』の例で、もう少し詳しく述べてみます。

Photo_2 ある時、この事典の書名編をぱらぱらっと眺めていたところ、「自叙伝」という項目に目が留まりました。(左の画像は6巻目のもの)

この事典では、いろいろな人の自叙伝を、「自叙伝」という見出しで大きくまとめ、その後ろに、それを書いた人物の名前がついていて、さらにその後ろに内容が紹介されています。

たとえば、大杉栄、河上肇、童話作家アンデルセン、インドの民族運動の指導者ガンディ、トロイの発見者シュリーマン、インドの近代宗教改革者タゴール、アメリカの女性舞踏家イサドラ・ダンカン、インドの政治家ネール、アメリカ建国の父フランクリン、イギリスの思想家ミル、……。

これらの人々の自叙伝の内容が、数頁にわたって掲載されているのです。

で、これらを眺めていて私が気になったのは、第1に、自叙伝というものを、日本人も、西欧やインドなどの外国人も書いているということ。第2に、この事典の中で取り上げられている最も古い自叙伝は、ルネサンス末期の彫刻家チェリーニのものなのですが、大半が18世紀後半から20世紀にかけて執筆されているということ。

そこで、もしかすると自叙伝というのは、近代的なものなのではないか、という疑問が私の中で浮かび上がってきました。

ためしに、「自叙伝」を、CD-ROM版の百科事典『日本大百科全書』で調べてみると、自叙伝は古代からあったけれども、「本当の意味での自叙伝は近代になってから生まれた」と書いてあり、私の予測は当たったと思った次第です。

それから、こういう疑問は、やはり、必要な言葉を検索して取り出すだけの方法からは生まれないのではないか、この手の事典はやはり手元に置いておくべきなのではないかと思うのです。

Photo_3 ちなみに、2011年3月30日に、このブログで『日本思想史文献解題』に出てくる「吉見幸和(よしみ よしかず)」著の『五部書説辨(ごぶしょせつべん)』についての解説を紹介しました。同じ本をこの『世界名著大事典』も掲載して解説をつけていましたので、画像を載せておきます。

比較してみるとわかりますが、『世界名著大事典』の方が『日本思想史文献解題』よりも、平易で詳しい解説になっています。比較されたい方は、こちらをクリックすると、2011年3月30日の記事に飛びますので、どうぞ。

ご興味があったら、一度手にとって見て下さい。

2011/07/16

わたしの道具箱 スキャンスナップ

スキャンスナップ。今回の「わたしの道具箱」で紹介するのは、これです。

電子書籍リーダーの登場で、世間に「自炊(つまり、自分の持っている書籍を裁断して、電子書籍リーダー用にPDF化してしまうこと)」という言葉がかけめぐった頃、私は興味はあったものの、どちらかというと慎重で、率先してやろうという気になっていませんでした。

本といわないまでも、例えば論文。スキャナで一枚一枚スキャンしていたら、どれだけの時間がかかることか……。そう思い込んでいたので、文書のPDF化にそれほど興味を覚えなかったのです。

ところが、6月下旬に、スキャンスナップを発見してから、私の考え方はがらっと変わり、今では日々書類のPDF化に励んでおります。

このスキャンは、機械にコピーをまとめて挿入するだけで、あとは機械が自動で(両面同時に)読み込んで、PDFファイルにしてくれる、スグレもの。

さらに良いところは、スキャンする前の原本の言葉にラインマーカーを引いて自分用の索引を作成することもできますし、ラインマーカーを引かなくても最初から全文検索ができるように設定しておくことも可能です すごい〜!!

私はこれでこれまで溜めていた紙の資料(たとえば、論文や新聞雑誌のコピー、映画や演劇・美術館などのパンフレットやチケット・ちらしなど)をほとんど画像ファイルにしてしまいました。

Photo_7

                 上の画像は、読み取りを待つ資料の小山。

 

Rimg0001_4

左の画像は読み取り終了のもの(翌日のゴミ出しを待っています)。

これで全体の1/4の資料のPDF化が完了しました。

コピーは時間が経つと変色し、ホチキスが錆びてきます。ホチキスが錆びないようにと、書類をのり付けをしたり、製本したりしてみても、コピーの量は年々増えるばかり。

けれども、これにはそのようなデメリットがない。あえていうなら、パソコンのバックアップをしっかり取っておく必要がこれまで以上に増すということでしょうか。

ということで、これで一気に書類のPDF化に目覚めた私。次は断裁機を購入して、書籍のPDF化をやってみようと、虎視眈々と狙っています。

富士通のホームページにスキャンスナップの紹介がありますので、興味のある方はどうぞ。

2011/07/08

お知らせ:『週刊読書人』に書評が載りました

本日(2011年7月8日)発行の『週刊読書人』2896号に、私の書評が載っています。

評している本は、出口顯氏の『神話論理の思想 レヴィ=ストロースとその双子たち』(みすず書房刊)です。

興味のある方は手にとって御覧いただければうれしいです。

2011/07/05

わたしの道具箱 コピー論文の保存方法

今回から2回に分けて連載予定のわたしの道具箱は、ちょっと、というより、かなり、有能。革命的ともいえる道具について、です。

私は都留文科大学で「資料調査法」という授業を担当し、資料の探し方や収集の仕方などを教えているのですが、これまでは、収集した紙の資料、たとえば新聞記事とか、雑誌記事、紀要論文などのコピーの管理方法、整理や保存については、A4封筒を使う方法を学生に紹介しています。

A4封筒を使う方法は、たとえば山根一眞氏が『スーパー書斎の仕事術』などで紹介している「山根式袋ファイル」、

あるいは『「超」整理法』で大ブームとなった野口悠紀雄氏の「押し出しファイリング方式」などが有名で、もちろん私自身もこのような方法で論文を整理してきましたし、授業の中で学生にも教えています。

実践していらっしゃる方も多いと思いますが、A4封筒で論文を保存する方法というのは、A4封筒の横、あるいは背面の右部分に、中に何が入っているか、おおまかなタイトルを書き、日づけを記入したり、分野ごとに色を決めて背表紙に塗ったりして、紙のファイルを作り、新たな資料が出てくるごとに、そのテーマに該当する封筒の中に、どんどん入れていくという方法です。

この方法が良いのは、文具店などで売っているファイリングと異なって、とっても軽く、厚い資料の場合には自動的に厚くなり、薄い資料の場合は自動的に薄くなるため、中身の厚さに比例するファイルを買う必要がなく、時間が経って中身が増えてきた時に分厚いファイルに変えるなどという手間も不要なこと。

  Kinuitobox_19

ということで、右の写真は、これまでコピーしてきた論文などを保存していたボックスです。

これは2008年9月号の『思想』に掲載した論文「壊れた世界と秘匿された〝自然〟」で使ったものですが、まず最初に、生協から箱型の整理ボックスを買ってきて、1つの書籍や論文を構成する大きなテーマ(『思想』の論文の場合なら、「絹糸の精神史」というテーマ)を箱に書く。私はこれに、テプラで見出しをつけました。

Ishizakafile_6    そして、その箱の中に、まずは箱の長さに合わせて、A4封筒の頭の部分をカットし、その封筒ごとに、小さなテーマを書く(たとえば、「石坂洋次郎」とか「絹と明察」など)。そして、その封筒の中に、収集した関連論文を、とにかく、どんどん入れていく。

そして、論文はホチキス留めでなく、論文の左上を、みずのりで糊付けする。なぜなら、ホチキス留めは、時間が経つとサビてきて、かつ留めたところだけが分厚くなるというデメリットがあるからです。

このみずのり方式は、私の恩師の一人で、資料収集にかけては随一の、東京大学の佐藤健二先生(社会学・文化資源学)のお手伝いをしていて、これは良いと思って見習ったものなのですが、こんなふうにすると、資料がどんどんたまっていくので、しばらくすると、論文や著書を書くに足りうる分量が集まっていくという次第です。

写真では封筒は1つだけですが、前にはぎっしり詰まっていました。(実はこのボックスと封筒は廃棄寸前のものなのです。)

ところで、通常の資料の場合にはこの方法でよいのですが、重要な資料で手元に置いて、ちょくちょく利用したいものもあります。

その際には、私は、厚い資料は製本屋への発注、うすいものは簡易製本をおこなってから本棚に並べています。

最近では低価格の製本機、JIC卓上製本機とじ太くんなどもあり、自宅で簡単に製本ができるようです。

 

 

ところが、これを繰り返していくと、この手の資料が、著書や論文が増えるごとに増えていって、収納スペースにとっても困る事態に。

何か良いものはないかな〜と思っていたところ、この6月に見つけたのが、………(以下、次号へ続く)。

2011/07/02

節電中

世は節電の真っ最中。我が家でも、節電に寄与すべく、6月下旬に、見事、20年ものの冷房が壊れました

いろいろとすったもんだした挙げ句、あと4日したら新しい冷房が入ることになりましたが、暑い時には、ややこしい本も読めないし、ややこしい議論もできないし、ややこしい文章を書くこともできないという、当たり前のことに気づいた次第です。

こういう時は、何も考えずに済む作業、体力勝負の作業をやるしかない!

ということで、次回は体力勝負の知的作業について、紹介したいと思います。

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