やっぱり、天才! ラース・フォン・トリアー
ここ数年のお正月恒例の行事である、授業で使うためのDVD鑑賞をしていたところ、久しぶりに「傑作!」と思える作品に出会い、少々興奮してしまいました。
それは、私が前々から着目していて、当ブログの「外国映画(傑作選)」でも作品を紹介しているラース・フォン・トリアー監督の「アンチクライスト」。
トリアー作品はいつもそうなのですが、映画の出だしはあまり面白くなく、「トリアーもついに終わったかな〜」などと思いながら見ていましたが、見終わってしばし映画に対する分析を積み上げてみると、「やっぱりトリアーは天才だ!」「よっ! 芸術家!
」という感じで、圧巻でした。
ちなみに、ネット上でこの映画に対する感想がいくつかあがっていたので読んでみましたが、賛否両論、というより否定派が多いらしいこともわかりました。ウィキペディアによれば、2009年のカンヌ国際映画祭で上映されたところ、審査員団から最低賞が贈られたそうです。
しかし、この映画への反発や嫌悪は、ある意味、当然のこと。というよりも、そうでなくては困ります。だって、この映画のタイトル兼テーマは、「アンチクライスト」=「反ヘブライズム」、ひいては、「反道徳」=「反文化」なのですから。常識に切り込んでいるのに、みんなが納得して拍手を送ってしまったとしたら、作品を創った意味自体がなくなってしまいます。その点、寺山修司にも似ています。
この映画に対する詳しい分析と解釈はここには書きませんが、少なくとも、この映画を読み解くには、ニーチェ、フロイト、ベイトソン、バッハオーフェンetcが必要となりそうです。今のところあてはないのですが、機会と場所があったら、詳しい分析を書きたいなぁと、心の底から思える映画でした。
ということで、みなさんもよろしかったら(かなり凄惨なシーンがありますので、覚悟が必要ですが)、トリアーの「アンチクライスト」をご覧になってみてください。
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