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2012/04/03

すさまじき日々&これはすごい、オープン・ライブラリ!

本が売れるとは、こういうことなのかということを教わった、「よくわかる本シリーズ」の監修から、はや5年がたち、目下久しぶりに、新しい監修本の内容確認に、ものすごーい寝不足に襲われつつ、忙しさだけは流行作家ではないかと錯覚しながら、仕事に取り組んでいます。

本が売れても、収入がそれに伴わないのが監修の悲しさですが、それはさておき、私が以前に監修した本は2冊でした。

1冊目の『「世界の神々」がよくわかる本』の時には、そもそもこの種類の本の監修がどのようなものなのか、全く分からないまま引き受けました。

そして驚いたのは、依頼されてから、一ヶ月ほどで本が出来上がるということでした。しかも、引き受けてしまってから分かったのですが、監修とはいっても、実際にやれるのは、すでに完成しつつある本の内容の簡単なチェックと序文の執筆だけという状況。

これではよくないと反省し、2冊目の『世界の「神獣・モンスター」がよくわかる本』の時には、編集事務所の方にお願いして、企画のかなり最初の段階から本作りに関わりました。

その時に考えた事はいずれ書こうと思っています。が、今日、お伝えしたいのは、「神獣・モンスター」の時と比較して、わずか5年で、本の調べ方に革命的な変化が起こっていた、という驚きなのです。

監修の仕事で、大変なことの1つに、ライターの方々が書いてくる原稿の正誤を判定するという作業があります。これは、執筆者が、事実に基づいて正確に原稿を作成しているのか否かのチェックで、もとになった資料が確かならば、それほど苦労する必要はありません。

しかし、用いられた資料の信憑性が問題になるときが、しばしばあるのです。こうなると大変です。

そうなのです。5年前の監修の時、私がやらなければならなかったのは、書籍の中に書かれている出典の真偽を確認しなければならないという、大変骨の折れる仕事だったのです。

けれども、自分の所属する大学の図書館にいつも図書があるとは限りません。そういう場合には、他の大学から取り寄せたり、所蔵してある機関に調べに行ったり、あるいは、アマゾンコムやAlibrisAbeBooks などを通じて、海外から古書を購入しなければなりませんでした。

ところが! ひさしぶりの監修にあたって、ネット上にあるオープン・ライブラリ(Open Library)を利用してみたのです。するとその便利さに、本当に感心してしまいました。

これはすごい、すごすぎる 

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、このウェブサイトでは、現在、数万冊の古書と現代書をオンラインで読むことができるだけでなく、書籍によっては、PDFファイルやテキストファイルの形式で自由にダウンロードもできるのです。

それだけではありません。利用してみて驚いたのは、オンラインで読むときの、そのサービスのよさです。

朗読機能もありますし、単語の検索機能にいたっては、こんなことまでやってくれるの!と嬉しい悲鳴をあげたほど。

もちろん、全ての書籍が公開されているわけではありませんが、私の必要とする本はかなりアップされていました。

このオープン・ライブラリのおかげで、今回の監修作業はかなりのスピードで進んでいます。5年前なら数週間、あるいは一ヶ月以上かかった仕事が、わずか数十分に短縮されました。しかも料金はネットへの接続料だけ。

日本にも、国立国会図書館の近代デジタルライブラリーがありますが、その差は歴然。

日本の古い書物には、検索機能の最大の障害である旧漢字が使われているからだと思いますが、この旧漢字などを検索するシステムが生み出されないかなあと、心から願っています。

実は、この4月から、私も大学で新図書館の設立およびデジタル化の推進に関わることになりましたので、この問題は今まで以上に、切実です。

 

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