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2013/04/28

へるめす通信45

—(ジョルジュの孫)生前は知のトリックスターと言われ、お葬式の時、お棺の中で、足にヘルメスの羽をつけていたという噂の、現代日本版ヘルメス、 かの山口昌男センセイは、『道化の民俗学』(岩波現代文庫)の中で、ヘルメスについて、こう言ってるの。

「小にして大、幼にして成熟という相反するものの合一」って。

要は、ヘルメスは、矛盾を生きている存在なの。

—(村人A)ワオ、かっこいい! あっしもさしずめ、それですね。かっこいいのに、親しみやすい。ホントは賢いのに、そんなこと、微塵も感じさせないお茶目な性格。それって、「矛盾するものの合一」でしょ?

—(ジョルジュの孫)あ・の・ね。。。

—(村人A)いいの、いいの、あーたにわざわざ言われなくたって、自分のことは、よーくわかっているので。

 ところで、現代版ヘルメスの山口センセイは、ヘルメスと同じで、やっぱり「口の減らない、悪ガキ」だったんですか?

—(ジョルジュの孫)まあね。そういえば、 東大の駒場キャンパスでやっていた文化人類学会に、 センセイと二人で一緒に行ったことがあったのよ。

まだセンセイは入院する前だったので、私がセンセイの車椅子を押して、ね。

—(村人A)あーたも時にはいいことするじゃないですか。

—(ジョルジュの孫)「時には」は余計よ!

そしたら、後日、センセイの自宅に、学会に来ていた研究者数名から、電話がかかってきたらしいの。

「センセイの車椅子を押していた、キレイな、女性は誰ですか? 息子さんのお嫁さんですか?」

って。

—(村人A)「キレイな女性」の箇所は、あーたの作り話でしょ?! いけませんよ、そんなこと、しちゃ! しかも、文字まで大きくして。

—(ジョルジュの孫)うるさ! あのね、その話はね、センセイのご自宅の居間で、センセイと奥様がいるところで、奥様から聞いたのよ。それで、私は、こう言ったの。

「あらー、センセイ、さすがはみなさん、人類学者! 人を見る目がありますね。なかなかいいセン、いっているじゃないですか」って。

—(村人A)ほう、ほう。なるほど。

—(ジョルジュの孫)そしたら、センセイはこう答えたの。

「あなたが僕の若いツバメに見えないのは、あなたに色気がないからだ!」

—(村人A)ぎゃーー、はっ、はっ、はっ、はっ!! 

もうだめ、お腹痛い! センセイ、ホントのこと言っちゃ、だめですよ。

すごい、当たってる! 鋭すぎ!! おかしすぎ!!! 

さすがは、山口昌男!!!! 尊敬〜〜

—(ジョルジュの孫)あんた、受けすぎよ!!!

私の血管は、あの時、最低3本は切れたわ。

だけど、後から考えると、「若いツバメ」ってのは、年上の女の人の愛人となっている若い男性のことを言うのよね。その時は、ムカっとしていたので、表現がおかしいことに、気づかなかったわ。

あーあ、あの時、反撃しとけばよかったなぁ。

—(村人A)おもしろい話っすね〜。

—(ジョルジュの孫)そんな話なら、掃いて捨てるほど、あるわよ。 ホント、山口センセイは、ヘルメス張りの「口の減らない悪ガキ」よ。

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