2010年12月1日と2日に、国会図書館に本を寄贈した話を書きましたが、それから約2年半経った本日、国会図書館に2冊めの本を寄贈することになりました。
それは、加藤咄堂(かとう とつどう。1870-1949)の書いた『心は身の舵』というタイトルの、本と呼ぶにはあまりにも薄く、ページ数もふっていない、パンフレットのような本です。
国会図書館および国立情報学研究所のデータベースを検索したかぎり、国会図書館および各大学図書館での所蔵がまったくされていないという、前回以上の、まさに珍本中の珍本?
これを先日、古書店で見つけて購入したのですが、データベースを調べれば調べるほど、私1人で持っているよりは、必要とする方にも見てもらった方がよいのでは?という思いが強くなりまして、読み終わった後で、前回の例にならって、国会図書館に寄贈することにしたのです。
ちなみに、近年、国会図書館に蔵書を送ってくる人が増えているのか、2年半前に比べて国会図書館の寄贈システムがマニュアル化されていました。
まずは、国会図書館のデータベースで、国会図書館に本があるのかないのかを調べてから、担当者に受け入れてもらえるかどうかの確認をする必要がありました。
さて、話は変わって、この本の著者である加藤咄堂という人は、平凡社の『日本人名大事典』によると、仏教学者、著述家、教化運動家となっています。
幼い頃から、父親に漢学を教わり、後に仏教学を修め、全国各地を講演してまわりながら、教化活動に日夜腐心しました。全国をまわって、風俗を見て歩いたせいか、『日本風俗志』などという本も書いています。
その甲斐あって、大正13(1924)年には宮内省より銀杯が贈られ、昭和3(1928)年には文部省から表彰されたという人物です。
この加藤咄堂の本、私は、たとえば、『読書法』や『雄弁の新研究』、『仏教入門』などを持っているのですが、今回、国会図書館に寄贈した『心は身の舵』は、それらの本と異なり、講演録のような内容でした。
仏教というよりは、教化の側面が強く、縦横無尽に出てくる事例が非常におもしろかったです。
すらすら読めてしまうので、さぞかし講演のうまかった人なのだろうと思っていたところ、Googleで、加藤咄堂を検索してみると、Google ブックスの中に、松原泰道の書いた、こんな記載を発見。
私が学生時代に、加藤咄堂さんという仏教思想にくわしい学者がありました。雄弁家でならしたものでありますが、この加藤咄堂先生の講演はまたユーモア溢れるものでありまして、人気を博しておりました(松原泰道『日のくれぬうち』)
この続きには、加藤咄堂の講演の面白さを垣間見せるエピソードが載っています。
興味のある方、Googleで、加藤咄堂と検索してみてください。すると、松原泰道の本に出てくる「加藤咄堂」の文字がヒットします。その後ろあたりに、おもしろエピソードが載っています。
また国会図書館のデータベースにも、そのうち献本が反映されると思いますので、興味のある方はそちらもどうぞ。