エレクトラ
いま、大学の授業で、夢と神話とフロイトの精神分析学との関連について、とりあげています。
このテーマを話していると、ギリシャ神話って、古代のものなのに、現代思想に大きな影響を与えていて、奥が深いなとつくづく思ってしまいます。
エディプス・コンプレックスやエレクトラ・コンプレックスについて、話をしていたさなかに、ふと頭をよぎったのは、「そういえば、最近、どこかでエレクトラの話を見たっけ」。
しかし、エレクトラの物語なのに、なぜ「読んだ」のではなくて、『見た』と思ったのか。
それが気になって、授業中に話がしばしストップしてしまったのですが、その場でよく考えて見ると、それは、メトロポリタン・オペラのライブビューングで、オペラ『エレクトラ』を見たことだったと、思い出した次第です。
そのHPはこちら。
オペラの『エレクトラ』は、ホフマンスタールの台本に、リヒャルト・シュトラウスが曲をつけたものです。
その元となった物語は、たとえば、古代ギリシャの悲劇詩人ソポクレスの戯曲『エレクトラ』などに記されています。
物語をごく簡単に要約すると、次のようになります。
ソポクレスの戯曲の中では、エレクトラは、ミュケナイの王アガメムノンと、王妃クリュタイムネストラとの間に生まれた王女で、その妹はクリュソテミス、弟はオレステスとなっています。
アガメムノンが、長かったトロイア戦争に勝利して、ようやくミュケナイに帰還した折のこと。
その妻のクリュタイムネストラは、留守中に、夫アガメムノンの従弟であるアイギストスと通じあっていて、共謀して、アガメムノンがお風呂に入っている最中に殺してしまいます。
そして、殺されたアガメムノンの息子オレステスは他国に逃げますが、オレステスの姉のエレクトラは、父を殺した母を恨みつつ、母とその新しい夫となったアイギストスから虐げられる生活を送ることになりました。
時が経ち、エレクトラが宮殿の戸口のところで、いつものように、実父アガメムノンの死を「度がすぎる」ほどに悲しんでいると、父殺しに対する復讐を遂行すべく、やってきた弟のオレステスと再会します。
エレクトラは、オレステスが、アイギストスと実母クリュタイムネストラを殺すのを鼓舞し、オレステスが復讐を遂げるという物語です。



















